マルに見紛う多角形

発達障害(ADHD、ASD)当事者が、勉強しながらキャリアとか考えてみます。

[考え方の工夫]発達障害の「優先順位の付け方」について

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こんにちは。

便宜上「発達障害の」、と括ったが、僕はADHD特性の「やりたくないことはない後回しにしがち」な面、ASD特性の「物事に対する拘りの強さ」から、優先順位が上手くつけられず、会社での業務に支障をきたしていた。

そこで、今回はどのように優先順位を付けていくのが僕たちにとってベストなのかを考え、一定の答えが出たので、ご紹介しようと思う。



- ①自分なりの「must」、「want to」、「should」を作る。


業務にしろ、日常生活にしろ、対処する事柄に対する捉え方は、「must」、「want to」、「should」の3つ、つまり「しなければならないこと」、「したいこと」、「すべきこと」の3つに分類されると思う。それぞれをどのように捉えるか、僕なりの考えを書き連ねていきたい。

⑴must:しなければならないこと。何方かというと受動的な意味合いで使われる場面が多い。
(例)税金の払い込みをする、締め切りの決まった業務を行う、法律や内規を守る

⑵want to:したいこと。能動的な意味合いで使われる。
(例)寝たい、漫画を読みたい、アイドルの曲を聴きたい、得意な業務をやりたい

⑶should:すべきこと。能動的にも、受動的にも使われる。世の中で良いとされることや、自分がすべきだと認識していること。
(例)運動する、資格の勉強をする、締め切りまで期間はあるが結局はやらなければならない仕事をする


- ②「must」、「(don't)want to」、「should」の組合せ


先の項目で述べた「must」、「(don't)want to」、「should」だが、個人的にはその組合せは4つだと思っている。

⑴「don't want to」かつ「must」
つまりは、「したくない」が、「しなければならない」ことである。
例えば、「この仕事、苦手だしやりたくないなぁ…でも期日は明後日だし…」というような場合だ。「運動苦手だし走りたくないけど、血糖値高いから痩せなきゃいけないんだよな」とかも当てはまると思う。

⑵「want to」かつ「must」
「したい」し、「しなければならないこと」である。中々少ない事例だとは思うが、その中で例をあげる。「やりたいと思っていた勉強が、会社から必ず取るようにと言われている資格と同じ分野なので、張り切って勉強する。」こと、「もともと倫理が好きだが、センター試験の科目になっているので勉強する」などだろうか。

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⑶「should」かつ「want to」
「すべきこと」であり、「したいこと」。
「今は人事部門で給与計算を任されているが、労務管理の勉強をしたい。将来的に労務管理を担当するかもしれないので、勉強しておきたい。」、であるとか「血糖値にはなんら問題はないが、予防の意味で今から定期的に運動がしたい。」という場合、つまり、近々に迫ってはいないが、将来的に役立つことで、かつしたいこと、と言ったところだろうか。

⑷「should」かつ「don't want to」
「すべきこと」だが、「したくない」こと。
⑶の逆と考えるとわかりやすい。例えば「血糖値が上がるかもしれないし運動した方が良いのは分かっているけど、やりたくない」、「将来労務管理を任されるかもしれないけれど、あまり興味がないし今から勉強はしたくない」といったような場合。


- ③4つの組合せの中で、優先順位を付ける

まず、当然ではあるが、「しなければならない」>「すべきこと」 の優先順位が成立する。「しなければならない」と「すべき」の最大の違いは、事態の緊急性だと思う。定型の方々は当たり前のことだと笑うかもしれないが、ある程度明確な指示を受けないと、発達障害特性を持つ方々は、その緊急性が分からない場合がある。だから、「それはいつまでが期限ですか?」という趣旨を、相手の気分を損ねない言い方に変えて予め聞いておくと良いと思う。その中で、「must」か「should」かを判断する。

更に言うならば、定型の方々と比して、ADHD障害特性を持つ方々は、「興味のあること」、つまり「want to」な事ならば、言われずともやっている場合が多い。この特性を鑑みると、「must」な事柄については、「don't want to」の事から、つまり嫌な事から始めた方が良い。しかし、「should」な事柄については、僕は無理にやる必要はないと思っている。⑷は、必ずやろうと思うと、物凄く精神的負荷の高い事柄となってしまう。⑷は、後々⑴に昇華する場合がある(期限が近づいてくる、血糖値が基準値を超える、など)⑴になったと判断された時、優先順位を入れ替えれば良い。


まとめると、⑴「don't want to」かつ「must」>⑵「want to」かつ「must」>⑶「should」かつ「want to」 ※⑷「should」かつ「don't want to」は、⑴に昇華する場面が想定されるので、その点にだけ留意すれば無理に取り組む事はない。

となる。

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今日は以上となります。読んでくださった方々、ありがとうございました。